稲葉建築事務所のWebサイトをリニューアルしました。

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稲葉建築事務所のWebサイトをリニューアルしました。

今回の制作で最初に考えたのは、単に「建築事務所らしいWebサイト」をつくることではありませんでした。

考えたのは、「稲葉さんが、これから出会う人に堂々と見せられるWebサイトとは何だろう。」ということでした。

人との出会いから、世界が広がっていく人

稲葉さんは、不思議なくらい人との巡り合わせがある人です。作家の田口ランディさん、椅子研究家・作家として活動する矢田部英正さん、湯河原を代表する旅館の経営者など。建築という一つの領域だけにとどまらず、文学、家具、宿、地域文化と、さまざまな世界で自分の仕事を持つ人たちとのご縁があります。

話を聞いていると、「どうしてその人と知り合ったんですか?」と思うような出会いが、本当に多い。そして、それは営業をして人脈を広げてきたというよりも、湯河原という土地で長く活動し、自分なりの問いを持ち続けてきた結果、自然と人と人がつながっていったように見えます。

だからこそ、Webサイトもその出会いに耐えられるものにしたいと思いました。誰かと出会い、「建築の仕事をしています。」と話す。相手が後日、稲葉さんの名前を検索する。そのときに出てくるWebサイトが、ただ会社概要と施工実績が並んでいるだけでは、少しもったいない。「この人は、何を考えている人なんだろう。」そこまで伝わるものにしたいと考えました。
before
after

「地方だから、このくらい」でつくらない。

稲葉建築事務所があるのは、神奈川県の湯河原町です。決して大きな都市ではありません。けれど、活動する場所の大きさと、仕事の質は関係ありません。東京の経営者でも、作家でも、建築家でも、デザイナーでも。誰にURLを渡しても引け目を感じない。むしろ、「湯河原に、こんなことを考えている人がいるんだ。」と思ってもらえるWebサイトにしたい。

今回の制作では、そんな基準を自分の中に置きました。地方の事務所だから、このくらいでいい。ではなく、地方にいるからこそ、ちゃんとつくる。インターネットの上では、東京も湯河原も同じ一枚の画面に並びます。だからこそWebサイトくらいは、所在地や会社の規模とは関係なく、堂々としていていいと思っています。

建築だけでは、稲葉勉という人を説明できない。もちろん、稲葉さんは一級建築士です。けれど話をしていると、建物そのものだけを見ている人ではないことが分かります。建物が建っている土地。その土地の歴史。そこに暮らす人。自然。人と人とのつながり。そして、その場所に流れている空気。建築の話から始まったはずなのに、いつの間にか「人はどんな場所で生きるのか」という話になっている。

今回のWebサイトでは、そんな稲葉さんの思考そのものを、できるだけサイトの中に残したいと思いました。その中心に置いたのが、「人生は、場(フィールド)が9割。」という考え方です。

ここでいう「場」は、単なる住所や土地ではありません。土地、自然、建物、人、コミュニティ、そこで交わされる言葉や空気。そうした目に見えるもの、見えないものが重なり合って、一つの「場」が生まれる。

そして人は、その場から影響を受けながら生きている。建築家として長く「場所」を見てきた稲葉さんだからこそ、この考え方をWebサイト全体の軸にしました。

Webサイトは、「出会った後」に仕事をする。

今回の制作を通して、改めて感じたことがあります。Webサイトは、検索から集客するためだけのものではありません。

人と人が先に出会うこともあります。紹介される。名刺を交換する。食事をする。たまたま同じ場所に居合わせる。そして別れたあと、「そういえば、あの人は何をしている人なんだろう。」と名前を検索する。その瞬間から、本人に代わってWebサイトが話し始めます。何をしてきた人なのか。何を大切にしているのか。どんなことを考えているのか。

だからWebサイトは、「出会った後に、もう一度自分を紹介してくれる場所」でもあるのだと思います。人とのご縁から次の仕事や活動へつながっていく稲葉さんだからこそ、今回は特にその役割を大切にしました。。

つくったのは、建築事務所のホームページ。

Webサイトを格好よくすることだけが目的ではありません。その人がこれまで積み重ねてきた仕事や考え方を整理して、言葉にして、形にする。そして、これから出会う人へ渡せる状態にする。今回つくったのは、稲葉建築事務所のホームページです。でも、本当に表現したかったものは建築事務所という「業種」ではありません。

稲葉勉という人が、何を見て、何を考え、どんな場所で生きてきたのか。その人自身が持っているものを、Webという場所にどう残すか。そんなことを考えながらつくったWebサイトです。

稲葉勉さんの、これから

現在、稲葉さんは建築という枠を越えて、「人生と場所」をテーマに活動しています。

長年、建築や土地と向き合ってきた経験から、人と場所の関係、土地が持つ力、そして「自分に合う場で生きること」について、YouTubeなどを通して発信しています。

建築家という肩書きだけでは収まりきらない、少し不思議で、かなり面白い人です。

気になった方は、ぜひWebサイトやYouTubeを覗いてみてください。
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