月星座とは何か
一般的に月星座は「感情」「無意識」「習慣」「本能」「安心感」といった言葉で説明されます。ですが、私はその定義にどこかしっくり来ていませんでした。
というのも、私自身の月星座は獅子座なのですが、獅子座といえば「自信」「自己表現」「創造性」「誇り」といったキーワードがあります。しかし実際の私はというと、むしろその真逆の性質を持っていたのです。
自信があるように振る舞い、実際にはそうでない自分を隠しながら、「充実して華やかな日々を送っている人」に見られたいと思っていた。それは「そうでありたい」の裏返しとして、「実際にはそうではない」ことを証明していたのだと、今では思います。
小学生の高学年の頃には、周囲をまとめ、遊びを考え、リーダーとして振る舞うのが得意でした。当時はそれが「自分らしさ」だと思っていたし、実際に通用していたのです。
ですが、月の年齢域は7歳までとされ、それ以降は発展しないといわれています。その「得意だったこと」が次第に通用しなくなるのです。
月の能力は7歳以降、発展しない
太陽、水星、金星など他の天体は、年齢や経験と共に発展していきます。たとえば出生時の太陽が水瓶座にある人は、主体的に生きれば、自由や博愛、平等といった価値を社会に広めるような生き方が可能になります。
しかし、意識的に生きることを放棄し、無意識に流されると、月が主導権を握り、エネルギーを吸い取られていきます。
たとえば月が乙女座の人なら、小学生の頃は「几帳面だね」「片付けが得意だね」と褒められ、それが自分の強みだと思っていたかもしれません。
でも成長するにつれ、もっと整理整頓が得意な人、もっと緻密で論理的な人と出会い、自分の中に違和感が生まれ始めます。
「自分の強みだったはずなのに、おかしい」「もっとちゃんとできるはずなのに」と苦しみ始めるのです。
それは、7歳児レベルのまま止まった能力で社会に立ち向かおうとしていることの限界なのです。
月は「反射・吸収・無意識・死」の象徴
太陽は「意志」「自己実現」「存在意義」の象徴です。
それに対して月は「反射」「吸収」「無意識」「死」。つまり、月は自ら光を放つことはなく、他者の光を反射して“まるで自分が輝いているかのように見せる”存在なのです。
たとえば月が獅子座の人は、「自分はリーダーで、注目される存在でなければならない」と思い込むかもしれません。
でもそれは本当に自分の意志から来たものではなく、「そうでなければいけない」という無意識の焦りや不安から来るものであることがほとんどです。
その結果、自己憐憫に陥り、月は静かにその人の生命力や可能性を吸い取っていくのです。
本当の自分は、月星座の反対側にある
月のキーワードを改めて確認しましょう。
それは「本来の自分」「無意識」「反転」「吸収」「死」。
この中でも特に重要なのが「反転」です。
私の場合、月は獅子座。つまり、本当の自分の素質はその真反対にある水瓶座に眠っているということになります。
水瓶座といえば、「個性」「自由」「平等」「博愛」「天才性」。
私は、練習しなくてもピアノや料理、テニスなどを比較的すぐに習得できることが多く、人からはよく「変わってるね」と言われることもありました。また、人の肩書や出自で判断したことは一度もありません。
つまり、私が自然と使ってきた性質は、月獅子座の“演じる自信”ではなく、水瓶座の本来の自分だったのです。
月の幻想に囚われるとき、人は人生の手応えを失う
「自分はリーダーとして輝いていたい」「華やかに思われたい」と思っていた時期ほど、私は人生に空虚さを感じていました。
「〜に見られたい」「〜と思われたい」「〜と認められたい」といった動機の根源は、すべて月星座にあります。
月は、太陽の光を反射して輝いている“フリ”をする星なのです。
月は模倣であり、依存であり、不安からくる演技。
太陽は、意志であり、創造であり、見返りを求めない行動。
私たちは常に、「月か太陽か」の選択に迫られてい
月は「もらいたい」「認められたい」存在。
太陽は「与える」「照らす」存在。
つまり、自分の人生をどう生きるかは「受動的に真似をするか」「能動的に創造するか」の選択です。
「この人に影響を受けて自分もこうなった」と思えるような存在、それこそが太陽を生きている人です。
太陽の人生を生きるには
私は太陽も月も獅子座、新月生まれです。
だからこそ、**自分のリーダーシップや表現欲が“月の欲望から来ているのか、太陽の意志から来ているのか”**を見極める必要がありました。
「認められたい」からではなく、「表現したい」から。
エネルギーが“内に向かって吸収”されているのか、“外へ向かって放たれているのか”。
その違いが、人生の明暗を分けるのです。
最後に
私は月が獅子座、反対星座は水瓶座。
水瓶座の自由さ、個性、博愛を意識して取り入れてから、
結果的に太陽の獅子座的なエネルギーがにじみ出てきたように感じます。
私たちが地球に生まれてきた理由は、月という仮の自分を超え、全惑星意識を拡大させることではないでしょうか。
精神性を鍛え、魂を成長させていくこと。
それが、私たちの本当の旅路なのです。